簿記2級難しいな…
問題を解く時のコツって無いかな…
簿記2級攻略のポイントは、①仕訳は全部書かない ②工業簿記は満点を目指す ③難しい問題は見切りをつけるです。
2年半で16個の資格を取得した私が、体験談を交え解説しましょう。
簿記2級とは
簿記検定は複数の試験機関が実施しており、以下の3つが一般的です。
- 日商簿記検定 商工会議所が実施する簿記検定
- 全経簿記能力検定 全国経理教育協会が実施する簿記検定
- 全商簿記実務検定 全国商業高等学校協会が実施する簿記検定
当記事は日商簿記検定の2級の合格体験記となっています。
簿記2級は基礎的な内容の簿記3級からレベルがかなり上っており、実践的な内容となっています。
複式簿記はどんな企業でも必要とされる知識であり、勉強するメリットも非常に多いです。
受験動機
以前取得した簿記3級の上位資格ということもあり受験しました。
個人的な感想ではありますが、FPと簿記セットで持ってると何かいいですよね。
難易度
難易度は高いです。
当サイトでは資格の難易度について低い・普通・高いの3つの評価をしていますが、この簿記2級の評価は非常に迷いました。
当サイトで難しい評価をした電験三種・エネルギー管理士・公害防止管理者は、簡単めな難関資格であると考えています。
それら3つと比較すると難易度低めであり、難関では無いが難しい試験という評価です。
電験三種・エネルギー管理士・公害防止管理者を受験したことがある人は、上記の説明で難易度の感覚が想像できたかと思います。
問題・合格点・合格率
簿記2級は全部で5題の問題が出題され、うち3題(60点分)が商業簿記、残りの2題(40点分)が工業簿記です。
100点満点中70点取得できれば合格です。
この中で得点源となるのは工業簿記の2題ですので、試験の際は4問と5問を先に回答することをおすすめします。
また、問題ごとの難しさにも極端に差があり、難しい問題の深追いは禁物です。
取れるところで点を稼ぐ事を意識し、部分点を狙いましょう。
簿記2級は回を重ねる毎に難化傾向です。
試験範囲も増加傾向で予想だにしない難問も出題されるようになってきています。
油断せず勉強しましょう。
合格率は30.6%(第159回)です。
合格率もかなり上下しており、直近5回での最高が上記の30.6%で最低が8.6%です。
要求される知識レベル
簿記2級では税や連結会計など実践的な知識が求められ、考え方や処理の仕方が複雑になっています。
回を重ねる毎に難化傾向でもありますので、想定外の問題が来ても対応できるよう練習しましょう。
簿記2級は私も1度落としてしまっています。
連結決算の処理が十分に理解できておらず、本番でどのように解けばいいのかわからなくなってしまいました…
試験勉強
勉強時間
勉強期間は1回目の受験時で1ヶ月、2回目で1ヶ月、1日4~5時間程度、トータル250時間でした。
簿記は細かい計算や処理を大量に行うため、向き不向きがハッキリ出ると思います。
勉強時間は、一概には言えないですが簿記3級合格者で150時間~300時間程度になると思います。
簿記3級が50~100時間程度ですので、初学者は200~400時間でしょうか。
勉強方法
TAC「よくわかる簿記シリーズ」の「合格テキスト 日商簿記2級」および「合格するための過去問題集 日商簿記2級」を使用して勉強しました。
過去問題集は12回分の過去問が収録されていますので、全て解けるように練習しましょう。
簿記2級の難易度を考えると、12回分でもやり過ぎということは全くありません。
万全の準備をして試験に臨みましょう。
私が受験した際、問題集は過去問のみを使用していましたが、本番では新傾向の問題に苦しめられました。
予想問題集があるとそういった問題にも対応できるかもしれません。
簿記2級攻略のポイントは3点あります。
本番の試験時間は90分であり、仕訳を全部書いてしまうと間に合わない可能性が高いです。
問題用紙や解答用紙にメモを取る程度で解くと時間が短縮できます。
試算表がある問題は項目の脇に仕訳の金額だけメモしておくと早いです。
商業簿記は難問になる可能性が高く、工業簿記は比較的簡単な場合が多いです。
工業簿記は満点を目指すつもりで解きましょう。試験が始まったら工業簿記から解くのがおすすめです。
私は第1問→第4問→第5問→第2問→第3問の順で解答していました。
自分のやりやすい順番を探しましょう。
難しい問題は部分点を取れればOKの精神で、見切りをつけましょう。
最後まで解答することにこだわってしまうと、時間が足りず解ききれなくなってしまう可能性があります。
受験体験
1度目の受験の際は連結決算に不安を抱えた状態で受験しました。
受験日がエネルギー管理士・毒物劇物・公害防止大気の三連戦後だったので、完全に燃え尽き症候群になりあまり勉強できませんでした。
「連結決算も部分点くらいは取れるだろう」という甘い考えでいたのが間違いで案の定、連結決算に苦戦し落としてしまいました。
2度目の受験の際は合格率8.6%の回で、それなりに自信がありましたが、本番の試験を解いてみると難問だらけで完全に落としたと思っていました。
結果は、なんとか合格。
2度目は落としたくないと必死に勉強したのが功を奏しました。
まとめ
- 簿記2級の難易度は高い
- 勉強時間の目安は簿記3級合格者で150~300時間程度、初学者で200~400時間程度
- 簿記2級の難易度を考えると、過去問12回分でもやり過ぎということはない
- 仕訳を全部書いてしまうと間に合わない可能性が高い
- 工業簿記は満点を目指すつもりで試験が始まったら最初に解くのがおすすめ
- 自分のやりやすい解答順を探す
- 難しい問題は部分点を取れればOKの精神で、見切りをつける
以上、ご清聴ありがとうございました。