公害防止管理者の参考書厚すぎでしょ!
他に良い参考書ないのかな?
公式の分厚い参考書が最強です。全部勉強する必要はないですので勉強法を工夫しましょう。
2年半で16個の資格を取得した私が、体験談を交え解説しましょう。
公害防止管理者大気1種とは
公害防止管理者は公害防止に関する専門知識を有する人であり、特定工場で設置が義務付けられています。
以下の2つの条件を満たすのが特定工場です。
大気関係の公害防止管理者の資格を持っていれば、ばい煙発生施設・特定粉じん発生施設・一般粉じん発生施設において公害防止管理者として選任されることができます。
このうち、ばい煙発生施設については排出量や有害物質により1~4種に分類されます。
大気関係第1種は大気関係の全てを網羅する資格です。
平成27年末時点で、公害防止管理者国家試験と認定講習の合格者総計55万人であり、半数が66歳以上です。
今後、現役有資格者の減少が予想されることから、需要が伸びていく資格であると言えるでしょう。
出典:第9回 産業構造審議会 産業技術環境分科会 産業環境対策小委員会
出典URL:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/sangyo_gijutsu/sangyo_kankyo/009.html
公害防止管理者制度の今後の在り方
受験動機
エネルギー管理士から始まり、ようやく資格試験3連戦の最終決戦です。
毒物劇物取扱者終了時点で残り1ヶ月を切っていましたが、ほぼノー勉強。
3日ほど勉強してこりゃ一発合格は無理かもな、と悟りました。
とはいえ、合格できなくても全力を尽くすスタイルで最後までやり抜いた結果、なんとか1ヶ月で全科目合格できました。
水質1種も後々受験していますので、よければご覧ください。
難易度
難易度は高いです。
電験やエネルギー管理士と同様、複数回受験することも覚悟しなければならないレベルです。
個人的な意見ではありますが、公害防止管理者の勉強は暗記する事が多くかなり辛いです。
1ヶ月で合格と書きましたが、短期決戦はおすすめしません。
短期間で勉強しようとすると、悪夢のような暗記量に地獄を見るので注意しましょう。
私は地獄を見ました…
大気1種は6科目あり、最近の環境問題・法令・排煙処理・測定技術・集じん装置・有害物質・環境シミュレーション等々、本当に多種多様な知識を覚えることになります。
勉強時間はもちろんですが勉強期間も長めに取り、じっくりと覚えることをおすすめします。
科目・合格点・合格率
公害防止管理者大気1種は6科目あり、各教科6割以上で合格です。
科目合格制で、合格科目は3年以内であれば出願時に申請すると免除されます。
合格率は全体で28.9%、大気1種で26.2%(令和3年度)です。
免除申請なしでの合格率は全体で11.7%、大気1種で5.5%(令和3年度)です。
一発合格はかなりの難易度であることがわかりますね。
要求される知識レベル
公害防止管理者に求められる化学知識は、高校レベルの化学でどうにかなるものではありません。
特に、測定技術の暗記は本当に苦労しました。
参考書では測定に使う溶液や反応がどのようなものか、どんな化学反応式になるのか等の詳細はほとんどなく、ひたすら何を使う・どう操作するかが記載されていて覚えていくのがかなり苦痛でした。
上でも書きましたが、環境問題・法令・排煙処理・測定技術・集じん装置・有害物質・環境シミュレーション等々、覚える知識の温度差もあり辛いです。
試験勉強
勉強時間
勉強期間は1ヶ月、平日5時間、休日8時間トータル150時間くらいです。
一発合格を狙うには心もとない勉強時間だと思います。
200時間程度が一発合格の目安になります。
勉強方法
各教科出題される箇所には偏りがあるので、過去問の分析は必須です。
重箱の隅をつつくような問題も出るため、過去問だけでどうにかなるとは言い難いです。
出題された回数ごとに知識をまとめていき、付随する知識もまとめていく勉強法がおすすめです。
水質1種を受けた際は、自分用のまとめメモを作りましたが、大気1種の1ヶ月ではそこまでできませんでした…
参考書は「新・公害防止の技術と法規 大気編」と「図解公害防止管理者国家試験合格基礎講座 大気編」を使用しました。
「新・公害防止の技術と法規 大気編」は別名電話帳と呼ばれるくらい分厚い参考書ですが、産業環境管理協会が発行しているテキストで、試験問題はこの参考書の中から出題されます。
結局、過去問を分析しながら、この参考書が一番効率がいいです。
出題されない分野を読まないようにすれば、覚えるページ数はかなり絞られ、出題頻度が高いページから覚えるようにすれば効率的です。
「図解公害防止管理者国家試験合格基礎講座 大気編」は入門テキストで、電話帳ではあまりにとっつきづらいので、触りの部分をこの参考書で勉強しました。
受験体験
大気1種は教科数が多く一日がかりの試験となります。
受かった気は全くせず、大気有害物質特論は確実に落としたし、大気特論もかなり怪しいという感覚でしたが、まぐれ当たりで合格でした。
電験に引き続きまぐれ合格でしたが、勝てば官軍です。
あと、マークシート問題は「これは絶対に違う」という選択肢を減らせるだけでも、勘で回答したときの正解率が上がります。
最後まで諦めずに考え抜きましょう。
まとめ
- 現役有資格者の減少が予想されている
- 公害防止管理者大気1種の難易度は高い
- 暗記量が多いので勉強期間も長めに取り、じっくりと覚えるのがおすすめ
- 200時間程度が一発合格の目安
- 「新・公害防止の技術と法規 大気編」を使用し、過去問で出るところを分析し覚える
- 参考書を全て暗記するのは無謀
以上、ご清聴ありがとうございました。